こんにちは、盛岡教室 高校生担当の畠山です。
10月に入ると、少しずつ入試本番が近づいてきます。じっくりと受験勉強に取り組める時間が少なくなってくるため、「やるべきことは何なのか」をしっかり把握して学習を進める必要があります。
ここでは、「大学受験の、10月の勉強法」について紹介します。
現役生は、高2の秋冬や高3の春から勉強をスタートする人が多いです。そして多くの場合、8月までに基礎力をつけ、9月ごろから問題演習で実践を積み始めます。10月は問題演習で身につけた実力が、成績に表れてくるときなのです。
これまで頑張って勉強を続けていた場合、模試や学校のテストなどで点数の伸びを実感できるはずです。
また、まだ点数や偏差値が思うように伸びなくても、焦りは禁物です。10月の時点で模試の判定や偏差値が期待外れでも「何が駄目だったのか」を振り返り、復習と問題演習を続けましょう。粘り強く勉強を頑張っていれば、10月後半や11月に成績の伸びを感じられるはずです。
10月に入ったら、少しずつ「入試までの残り期間」を意識しましょう。10月から数えると、共通テストまでは約3ヶ月、私大入試や国公立の二次試験までは4ヶ月ほどです。この期間で問題演習を終えて、志望校の入試に対応できる力を養う必要があるのです。
また、12月は共通テスト対策が中心となるため、私大入試・2次試験対策に使える期間は実質的に10月・11月の60日間です。受験対策をしなければいけない科目は、複数あるはずです。60日という期間はかなり短く感じると思います。1日1日を、しっかり過ごしましょう。
また、勉強に取り組むときには、必ず「計画」を立てることをおすすめします。「いつまでに、使っている問題集などをどれくらい終える必要があるのか」を前もって考えることで、残り期間でやり残しが生じることを防ぐことができるのです。月間・週間・日間の計画を、それぞれ立てると良いです。
手帳やスマホのカレンダーアプリを使い、「勉強計画」を作ることがお勧めです。
10月で取り組むべきことはシンプルで、「とにかく問題を解き、実践を積むこと」を意識しましょう。「どれだけの問題に当たれるか」「どれだけ確実に解けるか」が大切です。
入試本番では難しい問題を解くよりも、「典型問題(解き方のパターンが決まっている問題)をいかに落とさないか」のほうが大切です。典型問題でしっかり得点するだけで、入試は大きく有利になります。また、「典型問題の完答+α」くらいの正答率で、合格圏内といわれる6~7割くらいの得点は取ることができます。
このようなことから、「どんな状況であっても、ブレずに典型問題を解ける力」をつけることが最優先です。パターンに当てはまらない問題はほとんどの受験生が解けないため、実は合否に影響しにくいのです。
問題演習は問題集を使って進めることが多いです。ただ、「志望校の過去問」も、よく確認して対策を始めましょう。
問題数
難易度(現在の自分の力で対応できるか)
頻出分野
以上の3点を確認して、実際に過去問を解きましょう。過去問は2度と出題されないものの、実際に解くことで問題レベルを肌で感じることができます。
共通テスト後から取り組むより10月に過去問を確認しておくと、より余裕をもって対策を進めることができます。ゴールを見据えながら勉強することは、大学受験においてとても大切です。
パターンを習得していれば解くことができる典型問題だけでも、各科目でかなりの量があります。問題演習をするときには1度だけ解いて終わるのではなく、問題を見てすぐに解けるよう「定着」させる必要があります。
このためには、何度も問題を解き直す必要があります。9月から問題演習を始めている場合、かなりの問題を解いているはずです。新しい問題を解き進めるとともに、復習もしっかりと行いましょう。
復習できているかの基準は、「問題を見ただけで、すぐに解き方を思いつき、実際に解くことができるか」です。「多分大丈夫。解ける!」とあやふやなままにしておくと、入試本番のときに「問題集でやったのに、解き方を思い出せない」ということになってしまいます。
入試本番はプレッシャーによって、100%の力を発揮するのは難しいです。そのため70~80%の力でもすぐに問題を解けるよう、しっかりと復習を重ねる必要があるのです。
毎日新しい問題を解くとともに、前日や2日前に解いた問題をざっと確認しましょう。また、週末に1週間で解いた問題を見直すようにすれば、記憶が薄れにくいため知識が定着しやすくなります。
国公立大学は、問題の回答方法が「記述式」です。数学で説明を入れながら途中式を書いたり、文章で英文の日本語訳や化学・生物の論述を書いたりする必要があります。
記述力を短期間で伸ばすのは難しく、3ヶ月〜半年は練習しておくべきです。10月は問題演習にも慣れてくる頃なので、入試本番の回答を意識して問題を解きましょう。ただ答を出すだけでなく、きちんと記述の答案を作ってみたり、「本番ではこう書こう」とイメージしながら問題を解いたりすると良いです。
模試は積極的に受けるべきです。入試本番に近い雰囲気で実践演習をすることで、より知識が定着しやすくなるためです。
10月は特に、私大入試、国公立の二次試験を意識して、模試を受けましょう。
模試で良い判定をとることができれば、志望校合格に大きく前進することができます。A判定やB判定であった場合、素直に喜びましょう。ただし油断せずに入試本番まで、しっかりと実力を高めてください。
模試の結果がC~E判定でも、11月までは志望校を変更せずに勉強しましょう。11月に実力が伸びてくる可能性は、十分あります。また、高いレベルを目指して勉強することで、「滑り止めの大学に合格できる力」をしっかりと身につけることができます。ただ、11月に模試で志望校がE判定なら、志望校はワンランク下げることを考える必要があります。
10月後半からは、問題演習をしながら「共通テスト」にも意識を向けましょう。共通テストは「1月の中旬」に実施されます。そのため10月から共通テストを見据えておくことで、当日に間に合うよう対策を始めることができます。
本格的に共通テストの問題を解き始めるのは、11月もしくは12月に入ってからで構いません。ただ、苦手科目については、早めに共通テスト対策を始めましょう。私大入試や国公立の二次試験で必要な科目の問題演習をこなしつつ、「共通テストだけしか使わない科目についての対策時間」をとると良いです。
「大学受験における、10月の勉強法」について紹介しました。10月、11月でしっかりと問題演習をこなすことで、大きな実力アップを図りましょう。